2011年11月15日 15:42
【茅野市】10月31日(月)13時30分~15時00分まで
(市役所にて概要説明)
○「茅野市地域福祉推進条例について」・「福祉21ビーナスプランについて」について
市民主導の提言集団があった。
平成7年の前市長(民間出身)のときに実施した行政課題を確認するための市民意識調査(アンケート)の結果、市民意識は「生き甲斐」などの個人的課題から「福祉、環境、教育、文化」といった社会的課題へ移行していることがわかり、平成8年の生涯学習推進会議で「地域福祉」「生活産業」「教育問題」を重点3課題に設定、平成10年度から生涯学習の進む先が「パートナーシップのまちづくり」にあることを明確に打ち出し、この手法により市民提案重点3課題とし①地域福祉②生活環境③教育問題を市民と行政が推進していた。
①地域福祉
保健・医療・福祉の連携で、平成8年発足の市民活動組織「福祉21(茅野市の21世紀の福祉を創る会)」と行政が、平成12年に策定した「地域福祉計画(福祉21ビーナスプラン)」に基づいて推進していた。「福祉21茅野」は、パートナーシップのまちづくりの地域福祉分野を担っていた。
②生活環境
省略
③教育問題
①の福祉21ビーナスプラン策定時の「子育て部会」で、母子保健だけでなく、子どもが生まれる前から18歳になるまで一貫して子どもとその家庭を応援する計画が必要であるとの要望がなされ、平成13年4月市民34名で策定委員会が設置され、平成14年7月に「こども・家庭応援計画(どんぐりプラン)」が策定された。この計画を推進するため、策定委員を中心に子育て活動団体を結ぶ「どんぐりネットワーク茅野」が設立され、行政と協働でこの計画を推進していた。「どんぐりネットワーク茅野」が、パートナーシップのまちづくりの教育(子育て・子育ち)分野を担っていた。
分野別市民ネットワークの広がりがあった。
平成12年に、市民活動組織「地域情報化推進ネットワーク」が設立され、パートナーシップのまちづくりの地域情報分野を担っていた。平成13年に、NPO法人「茅野国際クラブ」とNPO法人「ねこじゃらし茅野」が設立され、パートナーシップのまちづくりの国際化分野を担っていた。平成17年完成の新市民会館は、平成11年から基本構想の策定、建設・管理運営計画に至るまで利用する市民が主体となって発足した「茅野市の地域文化を創る会」によって進められた。完成後は、市民が設立した「NPO法人サポートC」との協働で運営がされている。
パートナーシップのまちづくり基本条例の制定となる。(平成15年12月)
市民・民間主導、行政支援によるパートナーシップのまちづくりを推進するための基本理念・手法・役割分担、茅野市民憲章が掲げるまちづくりの基本理念の具現化が示された。
パートナーシップのまちづくり~第2ステージ~
(1)地域コミュニティー推進の拠点施設の充実
市内10か所の地区にある「地区センター」を「地区コミュニティーセンター」に改称、「出張所」「地区公民館」「図書館分室」「地区こども館」の機能を持つ複合施設とした。機能を集約することで、地域で解決できる課題は。地域で解決いく「まるごと現地解決機関」に位置付けた。
職員を2名体制とし、センター長は、地域に精通した者、センター職員は地域におけるコミュニティー活動推進に意欲のある職員を配置していた。(職員は地域の課題解決のための「御用聞き」の役割を担っている。)
(2)地区コミュニティー運営協議会の設置と諸団体をつなぐ役
平成18年に、「地域における情報交換・共有の場」また、「地域における課題を解決する協議機関」として、市内10か所に地域住民が運営主体となる「地区コミュニティー運営協議会」を設置していた。
平成21年度に取り組んだ「地域福祉行動計画」の策定により、第4層の地区コミュニティー運営協議会にまとまりが出てきた。
(3)地区コミュニティーセンターへの支援体制
地域の個々の課題を解決するため、また、地域住民の活動を支援するため縦割り行政を超えて対応する必要があることから全庁的な「コミュニティー支援チーム」を設置した。課題ごとに行政の担当者が地域にはいり、解決策などを一緒に検討している。
茅野市地域福祉推進条例(地域福祉の分野における基本条例)
平成16年3月30日公布
条例の構成
条例制定の背景(前文)
市民の願い
福祉推進のための基本理念
~「パートナーシップのまちづくり基本条例」の理念と手法による「福祉でまちづくり」を推進~
市民の一人ひとりが主役となり、「共に生きる」ことができるまち
市民が生涯にわたって健やかに、安心して暮らせるまち
ふれあい、学びあい、支えあいの心があふれるまち
すべての市民が豊かにかつ快適に生活することができるまち
地域福祉推進のための基本計画
福祉21ビーナスプラン(茅野市地域福祉計画)
福祉21ビーナスプラン(茅野市地域福祉計画後期5か年計画)
保健・医療・福祉に関する分野別計画の基盤となる地域福祉推進のための総合計画
保健福祉サービスの充実
保健福祉サービス提供体制の確立
保健福祉サービス地域(4エリア)の設定
保健福祉サービスセンターの設置
保健福祉サービスを総合的に提供
福祉意識の醸成
乳幼児期から生涯にわたって
茅野市地域福祉審議会
地域福祉の推進を図るために設置
茅野市福祉サービス調査委員会
福祉サービスに関し、調査、意見表明することができる委員会を設置
条例の特徴
条例制定の考え方
この条例は、パートナーシップの理念と手法を定めた「パートナーシップのまちづくり基本条例(平成15年12月25日公布・施行)」に基づき、地域福祉(地域における社会福祉)の推進に関する基本的な事項を定めました。
市民等との協働により「市民等が創造する地域福祉のシステム“福祉でまちづくり”」を保健福祉サービスの充実によって、より一層の推進を図ります。
地域福祉計画
地域福祉に関する総合計画として策定
基本計画の策定には、企画、立案の段階から市民等の参画により策定
策定にあたっては、茅野市地域福祉審議会の意見を聴く
市民等との協働による保健福祉サービスの充実
高齢者福祉の充実:すべての高齢者が安心して暮らし続けることができるように、高齢者福祉の充実に努める
障害者福祉の充実:すべての障害者が生涯を通して健康で安心して地域で住み続けることができるように、障害者福祉の充実に努める
こども・家庭支援の充実:すべての子どもがたくましく、やさしく、夢をもつ子どもに育つように、こども・家庭支援の充実に努める
健康づくりの充実:すべての者が健康な生活を送れるように、健康づくりの充実に努める
総合的な保健福祉サービスの充実:個別の保健福祉サービスが、市民一人ひとりの必要に応じ、生涯にわたって総合的に提供されるよう充実に努める
保健福祉サービス提供体制の確立
身近な地域で保健福祉サービスが受けられるよう「保健福祉サービス地域(エリア)」を設定
市民一人ひとりの保健福祉サービスの需要に応えるため「保健福祉サービスセンター」を設置
福祉意識の醸成
市民等とともに、乳幼児期から生涯にわたって、共に生きる力を育むことができるように福祉意識の醸成に努める
茅野市地域福祉審議会
保健、医療及び福祉に関する計画策定に関する事項
地域福祉の推進に関する重要事項を調査・審議、提言を行うために設置
茅野市福祉サービス調査委員会
福祉サービスに関しての調査
サービス利用者等の苦情申し立てに対応するために調査、意見表明を行うために設置
福祉21ビーナスプラン
保健福祉サービス地域(エリア)や保健福祉サービスセンターの構想は、茅野市で進められてきた“みんな同じ空の下~福祉21茅野~”の取り組みのなかから生まれました。
茅野市では、平成8年に「茅野市の21世紀の福祉を創る会(通称:福祉21茅野)が発足して以来、社会福祉協議会の「地域福祉活動計画」、市の「障害者計画」および「介護保険事業計画」などの計画を策定する場に市民の皆さんのご参加をいただき、保健・医療・福祉の関係者と地域社会が一体となって“人にやさしくお互いに支えあうまち、住んでてよかった茅野市”を創るための議論が進められてきました。
そして、これらの個別に検討されてきた内容を取りまとめ、関係者だけでなく、地域福祉懇談会や市長と語る会などで一般市民の皆さんからもご意見をいただき、保健・医療・福祉・生涯学習が連携する総合的な地域福祉の推進に関する計画として誕生したのが『福祉21ビーナスプラン(茅野市地域福祉計画)』です。
福祉21ビーナスプランでは、
一人ひとりが主役となり、「共に生きる」ことができるまち
生涯にわたって健やかに、安心して暮らせるまち
ふれあい、学びあい、支えあいのあふれるまち
すべての人にとって豊かで快適に生活することができるまち
を基本理念に、保健・医療・福祉の専門職員と地域社会が一体となって支援するシステムを築いていきます。
そして、一人ひとりが生涯にわたって安心して暮らせるよう、住み慣れた地域のなかで精神的にも社会的にも自立した生活(地域自立生活)が送れるようになること、同じ茅野市民として、平等な立場でお互いがそれぞれの存在を認め合いながら「共に生きる(ノーマライゼーション)」ことができるまちを目指しています。
所見
鈴鹿市においても22か所の地区市民センター及び31か所の公民館を統合し、福祉施設の整った複合施設をつくり、地域コミュニティー推進の拠点を設置しなければならないと痛感した。
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